新人社労士の新田です。

令和5年度の過労死等防止対策白書が発表されました。
11月は過労死等防止啓発月間ということで白書の中から気になる統計数値についてまとめてみました。
 
・年休取得状況
年休取得日数は令和3年は10.3日、取得率は58.3%

・勤務間インターバル制度
導入している企業の割合:令和4年は5.8%
制度を知らないとの回答が17.1%

・仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる労働者の割合
令和4年は82.2%
不安、悩み、ストレスの内容:「仕事の量」36.3%、「仕事の失敗、責任の発生等」35.9%、「仕事の質」27.1%、対人関係(ハラスメント含む)26.2%

・メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合
令和4年は63.4%
50人以上の事業所では90%を超えているが、10~29人の事業所は55.7%となっている。

・個別労働紛争相談件数に占める「いじめ・嫌がらせ」の割合と相談件数
令和4年度の総合労働相談コーナーにおける個別労働紛争に係る相談は316,815件、そのうち職場での「いじめ・嫌がらせ」に関する相談は69,932件(22.1%)

・自殺の状況
令和4年は21,881人で前年より874人増加
勤務問題を原因・動機の1つとする自殺者の数は2,968人で健康問題、家庭問題、経済・生活問題に次ぐものである。
勤務問題を詳細別にみると、「職場の人間関係」26.5%、「仕事疲れ」24.4%、「職場環境の変化」19.8%、「仕事の失敗」(11.8%)となっている。

・脳・心臓疾患の労災補償状況
令和4年度の申請は803件、労災支給決定件数は194件

・年齢別の脳・心臓疾患の労災請求件数
「50~59歳」303件(37.7%)、「60歳以上」283件(35.2%)、「40~49歳」164件(20.4%)の順で多い。

・年齢別の脳・心臓疾患の労災支給決定件数
「50~59歳」67件(34.5%)、「40~49歳」58件(29.9%)、「60歳以上」49件(253%)の順で多い。

・精神障害を発病したとする労災請求件数は令和4年度2,683件、支給決定件数は710件

・年齢別の精神障害労災請求件数
「40~49歳」779件(29.0%)、「30~39歳」600件(22.4%)、「50~59歳」584件(21.8%)の順で多い。

・精神障害労災支給決定件数
「40~49歳」213件(30.0%)、「20~29歳」183件(25.8%)、「30~39歳」169件(23.8%)の順で多い。

・出来事別の精神障害労災支給決定件数
「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」147 件、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」89 件、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」78 件の順で多い。

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