特定社労士の比嘉です。

前回に引き続き完全月給と日給月給です。

労働契約内容の説明不足と、就業規則と異なる運用(給与規程では欠勤した場合控除するとあるが
欠勤しても控除しなかった)が思わぬ悲劇を生みました(詳細はぜひ前回のブログをみていただきたく)。

実は、この手の相談は3年周期でやってきます。ふたご座流星群のようです。

別の相談事例では、「社長から完全月給アルバイトと聞いたのに、欠勤控除するのはおかしい」との訴えでした。役員でもないのになぜ完全月給なのか不思議に思い、社長に尋ねましたが、「忘れた」と一言。

事業運営に忙殺されて、忘れることは多々あるかと思います。そういえば私も、昨日の夕ご飯何食べたっけと記憶喪失になることもしばしばです。記憶に頼らない記録の仕組みを作るしかありません。

労使紛争になった場合、法律で決まっていることをやっていないことが会社を不利にします。裁判になった場合、このようなことが起こります。

「確かに私は悪いことを2つしましたが、会社は36協定を開始日に事前に出していない、雇用契約書の更新を忘れている、賃金から食費を引いているにもかかわらず、賃金控除協定を締結していない、年休を年度で5日取っていない人がいる。5つも法律違反をしています。」と数の勝負になります。なんだかな―ですね。

職員を雇い入れる場合に、決まっているいことが2つあります。1つ目は、労働条件について書面で通知することです。働く時間や、やって欲しい仕事、給与額など必ず明示するもの、会社で決まっていたら明示すべきもの(ボーナスの考え方、退職金の計算方法など)があります。これは労働基準法に決まりがあります。明示方法は原則書面としていますので、通知書タイプにするか、契約書タイプにするかは会社の裁量です。言った言わないのトラブルを防ぐにはお互いサインする契約書タイプがいいかとも思います。

2つ目です。労働条件については、理解を深めるように丁寧に説明してくださいとのことです。これは平成20年にできた労働契約法に規定されています。働き方についての理解不足が労使紛争につながるので、労働契約に際しては丁寧に説明してくださいとのことです。労働条件について、書面で通知義務がある会社は、説明もしっかりやりなさいとの趣旨です。

労働条件通知書の作成、交付だけで安心してはいけません。内容についてしっかり説明、理解を得るよう工夫が必要です。

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