特定社労士の比嘉です。

ラブストーリーであれば、突然起こっても大歓迎ですが、ハラスメント問題はなるべく起きてほしくないですね。

「突然に」との感想を抱くのは、あくまでもやらかした側、加害者です。これまで良好な関係性があったので、より深く仲良くなるために、、、なんて軽い気持ちで過ごしていると、何かのきっかけで、例えば、二人だけの空間(残業や、懇親会など)がエスカレートさせてしまいます。

「私に好意を抱いていたはずだ」「嫌なんて全然聞いてないぞ」セクハラの相談では、加害者はこのような思いを抱いています。

セクハラは「受け手の感覚」を重視します。被害者側が「セクハラ」と感じたもの…これがセクハラとされてしまいます。ここにパワハラとの大きな違いがあります。もちろん、普段のコミュニケーションが良好である場合、問題までには発展しないこともあります。コミュニケーションが取れているかについては、慎重に判断する必要があります。

ハラスメントセミナー後、受講者から、「普段から好感を持ってもらうにはどうしたら良いんだ?」と言われることも多いです。これを言ったら、やったらアウトなの?セーフなの?と迷われた時にご自分の胸の中で考えるポイントは2つです。

ポイントの一つ目は、自分の大切な人が、同じことをされても、言われても大丈夫なのかです。二つ目は、その言動を録音・撮影され、公の場で発表されてもしっかり説明できるか、です。この二つのポイントがクリアできていればセーフと言えるのではないでしょうか。

「セクハラ防止のために、何が重要ですか?」と尋ねられたら、正しい認識を持つこと、とお伝えしています。

セクハラの原因は「性別役割分担意識」が背景になっているとされます。日本は昔から「男子はこうあるべき」「女子はこうあるべき」で 男が上位、女が下位という考え方が強かったです。そのような考えの中で、「女は男にかまわれることが喜び」とか「女は男に逆らわないものだ」という誤解を生んだりもしています。

セクハラは人権の侵害であるということをしっかり認識すべきです。人を人として、職場の仲間として見るという当たり前のことができていないのかもしれません。

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