特定社労士の比嘉です。

先日お客様から「身元保証人に損害請求したら、連帯保証人ではないので弁償できないと言われた。」と相談がありました。

職員が会社に損害を与えたので身元保証人に弁償させようと連絡したらそのように言われたそうです。

身元保証とは、保証人に①職員としてふさわしい能力を持っている②職員が故意又は重大な過失によって損害を与えた場合は損害を賠償することの2点を保証してもらうものです。

しかし、損害を全額請求することは難しいとされていて、通常のケースで2~3割程度です。そもそも従業員の管理は事業所が行うべきで、損害をすべて保証人に負わせるのは酷との考えがあります。

また、2020年4月1日以降に締結する身元保証には、この責任の範囲を限定する極度額の定めがない場合には身元保証契約が無効となります。あまり高額な極度額では身元保証を躊躇してしまうのではないでしょうか?この極度額は、業種や職務内容などにもよると思われますが、給与1カ月~3カ月分で設定することが多いようです。

また、身元保証の運用に関しては、身元保証期間に限度(最長で5年、期間の定めがない場合は3年)があり、更新の拒否もできます。さらに、従業員に不適切な行動があり、身元保証人に責任が生じる恐れがあるときはその旨通知する義務があり、その通知を受けた身元保証人は将来に向かって解除することもできます(身元保証に関する法律)。

実際に保証人へ賠償を求める場合はこれら法律の要件を満たしていることが問われます。

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